宮城県は、名取市の県立精神医療センターを富谷市へ移す代わりに名取市には新たに民間の精神科病院を誘致する方針を打ち出しました。村井知事は「名取の場合は県の土地を無償でお貸しできるが代案を採用した場合自分で土地を手当てしていただくことになる。また、労災病院とゼロから協議しなければならないので、よりハードルを高くすることになりかねない」と述べました。

 仙台医療圏4病院の再編構想について根強い反発が残るなか、5日に開会した宮城県議会9月定例会で、村井知事は、改めて再編構想について意欲を見せました。
 村井知事知事「政策医療の課題解決に向けて、病院再編にかかる協議も含め、着実に歩みを進めて参ります」

 知事は31日の審議会で、名取市の県立精神医療センターを富谷市に移す代わりに名取市で新たに民間病院を公募する方針を示しましたが、会議は紛糾し賛成する委員はいませんでした。

 知事は議会の終了後、改めて審議会に説明する意向を示しました。
 村井知事「(県精神保健福祉審議会に対して)もう一度どのような内容なのかと、公募の内容について説明する機会をいただければと」

 議会の開会に先立ち、4病院再編に反対する市民約100人が、県庁前で抗議の声を上げました。
 「村井知事は県民の声を聞け!」

 抗議を呼びかけた団体の代表新里宏二弁護士「知事がこの前の審議会で私を止められるのは県議会だけだと。(議会には)宮城県で暮らす、特に今、病院があるところで暮らす住民や患者さんの声をきちっと知事に伝えてほしい」