宮城県が主導する4病院の再編をめぐり、名取市の県立精神医療センターの職員へのアンケート調査では移転に反対すると答えた人は9割に上りました。これに対し村井宮城県知事は、2日の会見で「職員が納得しないとできないということではない」と話し、再編への強い意欲を改めて示しました。
アンケートは、県立精神医療センターの職員らの労働組合が医師や看護師、事務職員ら219人を対象に実施し、87%に当たる191人から回答を得ました。
その結果、富谷市への移転について「賛成」は2%「反対」は「どちらかといえば反対」も含めると9割近くになりました。
富谷市への移転や名取市に民間の精神科病院を誘致する計画が利用者のためになるかについては「いいえ」と答えた人が8割を超えました。
精神医療センターが富谷市に移転したらどうするかについては「退職する」とした人が約4割にも及びました。
アンケート結果について労働組合は「精神医療センターは名取市で建て替えるべきだという職員の意見がはっきりした」としています。
このアンケート結果について、村井宮城県知事は2日の記者会見で次のように述べました。
村井知事「職員の皆さんが納得しないとなかなかできない、ということでは決してないと思っています。必要なこと(再編計画)はやっていかなくてはならない」
一方で名取市への民間の精神科病院の誘致は難航するとの見通しを示し、代替案の1つとして精神医療センターのサテライト=分院を名取市に置く案にも言及しました。
村井知事「どの病院も正直かなり厳しいです。民間の誘致というのはうまくいかなくなるかもしれません。その場合は、また別のサテライトといった方式とか、他の方式も考えなければならないかもしれません」