仙台空襲で焼けた仙台城の大手門を復元するために行われている市の発掘調査で、門の柱の基礎となる礎石の跡が初めて見つかりました。

 東海林真衣記者「かつて大手門があったとされる跡地です、石が集まっている部分の上に門の柱があったとされています」

 仙台市は、仙台城の大手門を伊達政宗公の没後400年に当たる2036年を目標に復元する計画です。

 復元に向けて9月から行われている発掘調査で、大手門の柱が沈まないよう地面に敷きつめる根固め石と呼ばれる礎石の跡が初めて確認されました。軒先から落ちた水を排水するための雨落ち溝と呼ばれる側溝も見つかりました。

 大手門は、仙台城の正門として、藩主の出入りや特定の儀式の時にのみ使用された門で1931年に隣の脇櫓と共に国宝に指定されましたが、1945年の仙台空襲で焼失しました。

 今回見つかった礎石跡と雨落ち溝は、焼失前の大手門の位置を特定するための重要な手掛かりになるということです。

 仙台市長谷川蔵人文化財課長「大手門の復元は始まりの地の原風景を復元するような事業になるかと思います。仙台市民にとって非常に象徴的な事業の一つになるのではないかと」

 調査結果について19日に一般向けの見学会が開かれます。