仙台市中央卸売市場で、ニタリクジラの生肉の競りが行われました。最高値は1キロ当たり41万円と過去最高額で取引されました。

 競りにかけられたのは、3月に完成した世界唯一の捕鯨母船関鯨丸が東北沖などで捕獲し26日に仙台港に水揚げした、ニタリクジラの生肉約2.1トンです。

 ニタリクジラの新鮮な生肉は癖の無いさっぱりとした上質な脂と、とろけるような食感が特徴です。

 競りでは脂がのった希少な部位、尾肉が過去最高値の1キロ当たり41万円で取引されました。

 競り落とした大和水産後藤司社長「年に1度ですので儲け勘定は考えておりませんで、来ていただいたお客さんにおいしい寿司を食していただければありがたいと」

 市場関係者向けに試食会が行われ、ユッケや刺身が振る舞われました。

 「本当に肉と同じような感じでそんなに魚臭さというか生臭さもなくて、食べやすい味でおいしかったです」

 共同船舶所英樹社長「ニタリクジラは牛とマグロのおいしいところを足して2で割ったような味わいがあります。本当にとろけるようなおいしさだと思います」

 ニタリクジラの生肉は、主に宮城県のスーパーや寿司店などで提供されます。