アメリカ大統領選挙のテレビ討論会でトランプ氏が「移民がペットを食べている」と発言した背景に女性インフルエンサーの存在を指摘する声が出ています。

 テレビ討論会の当日、会場となったペンシルベニア州フィラデルフィアの空港に到着したトランプ氏。

 トランプ氏の自家用機から降りてきた側近の中にローラ・ルーマー氏の姿がありました。

 ルーマー氏は31歳。

 SNSで120万人のフォロワーを持つインフルエンサーで、過去に9.11同時多発テロ事件はアメリカ政府の陰謀によるものだと唱えたり、「反移民」「反イスラム」的な投稿を繰り返しています。

 討論会の2日前には、インド系の母を持つハリス氏が大統領に当選したら「ホワイトハウスがカレーの匂いで充満する」などと投稿しました。

 この投稿についてホワイトハウスのジャン・ピエール報道官は「嫌悪すべき発言だ。非アメリカ的な発言であり、憎悪と分断をあおる非難すべき発言だ」と反発していました。

 ルーマー氏がさらに注目されたのは、トランプ氏の討論会でのこの発言です。

 トランプ氏はオハイオ州の町で「不法移民がペットの犬や猫を連れ去り、食べている」と繰り返し主張しましたが、地元の行政当局は「根拠がない」と否定しています。

 ルーマー氏は討論会の前日、この町で移民が住民のペットを食べているという情報をSNSに多数投稿していました。

 アメリカメディアによりますと、共和党内からはトランプ氏が討論会でこの話題を持ち出したのはルーマー氏の影響もあるとみて、トランプ氏からルーマー氏を遠ざけるべきとの声が上がっていると伝えています。