仙台と香港を結ぶ3社目の航空便が17日に就航し、仙台空港では香港からの観光客らを歓迎しました。
仙台空港では格安航空会社、香港エクスプレスの仙台−香港便の就航を記念するセレモニーが行われました。
香港エクスプレスは火曜、水曜、金曜、日曜の週4日、1日1往復します。座席数は188です。
仙台と香港を結ぶ定期便は、12月のグレーターベイ航空、香港航空に続き3社目の参入で計週11便となります。
香港エクスプレス経営企画部マシュー・チョイ統括部長「仙台は東北のゲートウェイとなる地域だと考えている。強い顧客の需要があると信じている」
就航初日は、香港からの便が満席の盛況ぶりでした。到着した観光客らを伊達武将隊らが歓迎しました。
「仙台市は初めてです牛タンに挑戦してみたい」「蔵王にスキーに行く。樹氷も見たい。私は日本が大好き。他の香港の人と同じように」
一方、仙台から香港向かう便の搭乗率は約55%でした。持続可能な路線にするには、日本から海外へのアウトバウンドの強化も求められます。
仙台市藤本章副市長「仙台空港が広く海外に向かって窓口としての役割をどれくらい果たせるかが大事になってくる。東北挙げてアウトバウンドに取り組まなければいけない」 香港エクスプレスでは利用状況などを踏まえ、今後の増便を検討するとしています。
航空定期便が週11往復となり交流が深まることが期待されますが、香港へは東北各地の果物の大量輸出が始まり、現地で注目を集めています。
2024年11月、宮城県蔵王町産の梨など東北各地の5種類の果物を同じコンテナに載せて香港へ大量に海上輸送する取り組みが行われ、低コストでの販売が可能となりました。
約1カ月掛けて香港に到着した果物は、鮮度を保つ特殊な梱包をしたことで新鮮な状態のまま販売されました。現地を視察した担当者に話を聞きました。
仙台あおば青果営業企画課石田孝陽係長「商品が並び始めてすぐに手に取るお客さんもいましたし、売り場を囲むようにお客さんがたくさんいてびっくりしました」
東北の果物は、実の大きさなど品質の良さが好評だったといいます。しかし、地域のPRには課題があるようです。
仙台あおば青果営業企画課石田孝陽係長「正直、宮城県という地域に対してはそこまで印象は無いのかなと思いました。定期便就航で人も物も行きやすくなるということで、更に現地での認知度の拡大につながるのかなと。実際に手に取って食べて、実際に宮城県に行ってみたいという人が増えればいいのかなと」