下水に含まれる新型コロナウイルスの量から、今後の感染者数を予測する東北大学の調査で、仙台市の感染者数が6週ぶりに増加に転じるとの結果が示されました。
専門家は、第7波に向かう可能性を指摘しています。
東北大学大学院工学研究科の佐野大輔教授のグループは、毎週仙台市内の下水処理場から下水を採取し、検出された新型コロナウイルスの量から次の1週間に発生する感染者数を予測しています。
2月から今週までの結果をまとめたグラフです。赤い線で示したものが研究による予測値で、青い線で示したものが実際に確認された感染者数です。
先週は、1456人の予測値に対して、実際に確認された感染者数は2132人と予測値を大幅に上回り、6週ぶりの増加となりました。
佐野教授は、従来のオミクロン株よりも感染力が強いとされるBA.2に置き換わり、感染の広がり方が変化した可能性があると分析しています。
今週の仙台市内の感染者数は、先週の実測値を100人下回る2032人と予測されていますが、BA.2が流行した場合、この数字を上回る可能性もあるとしています。
東北大学大学院工学研究科佐野大輔教授「予測結果と実際の値の乖離を見ると、これまでの状況と大分変わってきている。その原因の一つはもしかしたら異なる株のまん延、流行も十分あり得る。(第6波と)違うピークが、第7波的なものが出てくる可能性があると考えています」