震災の津波で児童と教職員あわせて84人が犠牲となった大川小学校の遺族を追ったドキュメンタリー映画の試写会が、石巻市で開かれました。

この映画は、児童が津波の犠牲となったのは学校側の対応に問題があったとして石巻市と県を相手取って裁判を起こした遺族たちの姿を追ったものです。

 石巻市の教育委員会による説明会や事故検証委員会とのやりとりなど遺族らが記録のために撮りためてきた映像をもとにおよそ2時間にまとめました。

 石巻市内で開かれた試写会には、宮城県の内外からおよそ200人が訪れました。

 映画を見た人「私はこの映画をぜひ皆に見てもらいたい。特に学校の関係者は教育委員会の働きかけでぜひ見せて」

 また会場には津波訴訟で原告団の代表を務めた紫桃隆洋さんなど遺族の姿もありました。

 娘を亡くした紫桃隆洋さん「繰り返し繰り返し思い出すもの、これからのこと、いろんなことを考えさせられた映画です。これが歴史の一部として残していくことも大切なことではないかと感じました」

 映画は2023年の春に東京で公開される予定ですが、監督を務めた東京の映像制作会社の寺田和弘さんは、県内での先行上映や全国各地での上映も目指しています。

寺田和弘監督「今後全国で見ていただいて1人でも多く大川小に来ていただいて、ひとつのツールとして使っていただければ十分かなと思っています」