中学校の部活動についてです。国は教師の長時間労働を無くすため、2023年度から休日の部活動を民間のスポーツ団体などに段階的に移行していく方針を示しました。
この方針について宮城県教職員組合がアンケートしたところ、回答した教師の6割以上が賛成と答えたことが分かりました。
この問題は、休日の部活動が公立中学校の教師の長時間労働の一因となっているとして、国が2023年度から民間のスポーツ団体などに段階的に移行させていく方針を示したものです。
この問題について、県教職員組合が県内すべての中学校の教職員を対象にアンケートを行ったところ、640人から回答を得ました。
その結果、部活動の地域移行に「賛成」と答えた教師が66.1%。「何とも言えない」が29.8%。「反対」はわずか3.6%でした。
賛成の理由については、休日の部活動により「本来行うべき業務に支障が出ている」が197人。「休日に休めないことが負担」が191人などとなっています。
反対の理由については「教育的な指導ができる地域指導者が見つかるか不安」が29人。「学校での指導と休日の指導との不一致が心配」が24人などとなっています。
また、部活動が地域に移行されたら休日の部活指導員を希望するか聞いたところ「する」が17.0%。「しない」が50.9%。「分からない」が30.9%でした。
また、自由記述で意見を求めたところ「教員も人間。休養が必要だし、家族との団らんの時間もほしい」といった意見や、「この方針が打ち出されたおかげで、教員をもう少し続けてもいいと思えた」といった意見があったということです。
宮城県教職員組合渡辺孝之執行委員長「段階的に移行することが決められているだけで、どのように移行していくか、指導員の確保予算の確保などは全く見通しが出ていない。これだけ現場の声があるわけですから、きちんと移行していくように改めて県教委のほうに要請していきたい」
組合は会見後に県教育庁を訪れ、1日も早く休日の部活動の地域移行を実現することなどを要望しました。