2021年、宮城県松島町で高齢の女性を殺害し現金を奪った強盗殺人の罪に問われている22歳の男に対し、仙台地裁は無期懲役の判決を言い渡しました。

 松島町の無職、相沢大広被告(22)は2021年7月、近くに住む小野金子さん(当時85)の住宅に侵入し、小野さんの頭を金づちで殴って殺害したうえ現金約5万2000円を奪った強盗殺人などの罪に問われています。

 これまでの裁判で検察側は「金が必要という身勝手な理由で被害者を殺害したことは極めて残忍」などとして無期懲役を求刑しています。

 一方弁護側は「暴行した際には窃盗する意思はなかった」「逮捕や通報を免れる目的で暴行した」などと主張し、有期刑が相当と訴えていました。

 10日の判決で仙台地裁の大川隆男(裁判長は「暴行の場面だけ現金を奪うことを全く考えていなかったということは考え難い」「制圧目的で強い暴行を加える必要はない。被害者がほとんど確実に死亡するという認識があったと認められる」などと指摘しました。 そのうえで「結果は重く取り返しはつかない」として、求刑通り無期懲役の判決を言い渡しました。