渡辺博道復興大臣が宮城県塩釜市を訪れ、福島第一原発でたまり続ける処理水の海洋放出をめぐり、漁業関係者と意見を交わしました。

 渡辺大臣が処理水をめぐって宮城県を訪れるのは初めてです。面会の冒頭で渡辺大臣は処理水について「先送りできない重要な課題」とあいさつしました。

 県漁業協同組合の寺沢春彦組合長は海洋放出に「反対」と話し、そのうえで風評被害への対策を求めました。

 政府はこの夏にも処理水を海洋放出する計画ですが、これに対し香港政府が宮城県を含む10都県の水産物の輸入を禁止する方針を表明するなど、水産業への風評被害の拡大が懸念されています。

 県漁業協同組合寺沢春彦組合長「アワビにしてもホタテにしても、やはり値段の下落も現実に始まっております。実害が出ている以上、早急な対応をお願いしたいということも、もちろん言わせていただいております」

 渡辺博道復興大臣「政府一丸となって科学的根拠に基づいて、しっかりと透明性のある対応をしていきたいと。そしてそれをですね、先方さん(香港側)にも是非とも示していかなければならない」