仙台市泉区の松田病院が整形外科の分野に特化したロボットによる手術支援システムを宮城県で初めて導入し、9月に手術を成功させました。これまでの成果を発表し、模擬手術を通して支援システムの説明が行われました。

 松田病院は機械の腕、ロボティックアームを使った整形外科の手術支援システム、Makoシステムを9月から導入し、10月17日までに7件の手術を成功させたと発表しました。

 このシステムは主に人工膝関節置換術、すり減って変形した膝関節を削ってコバルトクロムなどの金属で作られた人工の関節に置き換える手術などに用いられています。

 患者のCTスキャンデータを元に、骨を削る部分がモニターに青色で表示され、グリップを握ると機械の腕が電動ノコギリを適切な位置と角度に自動的に誘導する仕組みになっています。

 白く示された削る必要のない部位に差し掛かると止まり、安全かつ正確な手術を可能にします。

 松田病院整形外科山城正浩医師「従来のやり方だと、骨が硬かったりするとノコギリの歯がしなってしまったりだとか負けてガタガタになってしまったりするんですが、このシステムを使うとすごくきれい」

 これまで骨を削る際に1ミリから2ミリ程度あった誤差がこのシステムによって0.5ミリほどに抑えられ、人工関節の設置精度の向上のほか、術後の脱臼や痛みなどが軽減できると期待されています。

 松田病院整形外科澤田匡弘医師「今まではやはりどんなにいい手術をできたと思ってもそれなりの愁訴が残る方が多いんですが、痛みであったり違和感であったり、そういったことが改善してくれるのではないかなという期待を持っております」

 Makoシステムは全国71の病院で導入されていて松田病院は東北で8例目、宮城県では初めてだということです。