クリスマスケーキやおせちなど、年末年始には欠かせない卵の卸売価格が高騰しています。鳥インフルエンザの発生もあり、年末にかけて価格の更なる上昇が懸念されています。
坪谷歩香記者リポート「おいしそうなケーキがずらりと並んでいる洋菓子店では、11月からクリスマスケーキの予約が始まりました」
宮城県で7店舗の洋菓子店を経営するムッシュマスノアルパジョンでは、12種類のクリスマスケーキの予約を受け付けていますがここ数年は毎年、値上げせざるを得ない状況が続いています。
ムッシュマスノアルパジョン益野広夢取締役「様々な原材料、包材全ての物が値上がりしている状況ですので、根幹になる原材料が値上がりが進んでいまして」
前年に比べてクリームチーズは2割、生クリームは1割の値上がりで、チョコレートやアーモンドプ―ドルは4割ほど値上がりしています。
クリスマスケーキの価格を100円から200円ほど値上げしましたが、人気の生チョコと生クリームの2種類は80円の値上げに踏みとどまりました。
気がかりなのは卵の卸売価格の上昇です。目安とされる東京地区の平均価格は、10月にMサイズ1キロ当たり275円と9月と比べて19円の上昇で、前の月を上回るのは3カ月連続です。
猛暑の影響で、ニワトリが産む卵の数が減ったことなどが要因ですが、全国で鳥インフルエンザの発生が相次いでいることから今後の影響も懸念されます。
ムッシュマスノアルパジョン益野広夢取締役「クリスマスになれば使用量や消費量が非常に増えてきますので、そのタイミングで急に上がるとなると不安な部分はありますね」
かつては物価の優等生といわれた卵の値上がりは、家計にも直撃します。
買い物客「卵焼きを焼いたりします。栄養があるかなと思って使う」「値上げはできればやめていただきたい。日々使うので直に影響する」
仙台市太白区のスーパーでは、価格を抑えるため卵のサイズをワンサイズ落とし販売していましたが、それでも10月と比べ1パック当たり30円から50円ほど値上がりしています。
今後は、鳥インフルエンザの影響に不安が募ります。
八百物屋まるしん長町駅前店早坂勇次店長「おそらくこれから年末年始にかけては、ちょっと値段は上がってくると予想される。なかなかすぐに値段が下がるのは難しいとは思うが、あまり値上げをしないようにしていこうとは思っている」