蔵王連峰のふもとにある秘湯の宿で、新たな温泉地の過ごし方を考える取り組みが行われています。

 宮城県蔵王町の里山にたたずむ一軒宿、鎌倉温泉は平安時代の戦で負傷した武将、鎌倉権五郎景政が発見したことから、鎌倉温泉と名付けられました。

 源泉の温度が低い冷鉱泉をまきで沸かしたお湯は、無色透明で肌触りが柔らかく古くから地元の人を中心に肌に良い湯として親しまれてきました。

 鎌倉温泉が2024年度、温泉地の活性化や現代のライフスタイルに合わせた新しい温泉地滞在を目的とした環境省の調査事業に選ばれました。

 共同実施者ハーブ療法士TOKOさん「お客様たちの満足度を上げていく、そして、再来をどんどん促していくようなプログラムを作っていく事業になっております」

 温泉や食事に加え新しい鎌倉温泉の過ごし方の1つになればと提案されたのが、ハーブ蒸し体験です。

 温泉の敷地内で栽培されたヤーコンやビワの葉などのハーブと温泉水を電気鍋で煮出し、約30分蒸気で体を包み込みます。

 15分ごとにサーモグラフィーで体温を計測し、実際に体が温まっているかを確認します。

 客「内側から徐々に徐々に温まってくれるので、サウナ苦手でも良い感じです」「建物も結構好きなので、こういう日本家屋のような所で健康になるような体験、これがセットであると良いですよね」

 ハーブ蒸し体験は、7日にも行われます。

 共同実施者ハーブ療法士TOKOさん「現代でいろいろ忙しくされている皆さんが、心と体を自然と共に癒やしていただくということが一番良いなと思っております」

 この環境省の事業は2018年から行われていて、新たな温泉地の楽しみ方をインターネットなどで国の内外に発信します。