インサイダー取引に関与した罪に問われている東京証券取引所の元社員とその父親が初公判で起訴内容を認めました。
東証の元社員・細道慶斗被告(27)は、職務で知ったTOB(株式公開買い付け)に関する未公開情報を父親の正人被告(58)に伝えた罪に問われています。
24日に東京地裁で開かれた初公判で、慶斗被告は「父親に喜んでもらいたいという気持ちが勝った」と話し、起訴内容を認めました。
また、およそ1700万円分の株を買い付けた罪に問われている父親の正人被告も起訴内容を認め、「公開前には株を買わないと嘘をつき情報を聞き出した。すべて私が主導的にやったこと」「将来の不安もあり、お金を稼ぎたいという気持ちがあった」などと話しました。
検察側は「東証の信用、証券市場全体の信用を毀損する悪質重大な犯行である」と指摘し、2人にそれぞれ懲役1年6カ月・罰金100万円などを求刑しました。
一方の弁護側は、執行猶予付きの判決を求めました。
判決は来月9日に言い渡される予定です。