多発している食中毒について、主な原因となっているのがアニサキスですが、寄生する魚の種類が増加していることが分かりました。
長さ2センチから3センチ、白い糸のような見た目のアニサキス。魚介類の内臓に寄生し、魚が死んで時間が経つと筋肉、つまり身の部分に移動し食中毒の原因になることがあります。
感染すると食後数時間以内に強い腹痛や吐き気、嘔吐などの症状を引き起こします。
2022年に宮城県で発生した10件の食中毒のうち8件がアニサキスが原因で、例年に比べ急増しています。
宮城県食と暮らしの安全推進課平塚祥子食品安全班長「2022年は1年を通して7件のアニサキスを原因とする食中毒の発生だったのに対して、2023年は4月時点で既に8件ということで前年を上回るペースと認識しております」
急増している原因は分かっていませんが、発生状況にはある特徴があるといいます。
2023年に発生したアニサキスによる食中毒の原因となった魚の一覧です。これまで多かった青魚に加え、マグロなどでも発症しています。
食中毒を防ぐにはマイナス20℃以下での冷凍か70℃以上での加熱が有効ですが、刺身や寿司など魚を生で食べる場合は目視で確認し取り除くことが必要です。
宮城県食と暮らしの安全推進課平塚祥子食品安全班長「食べる際にちょっと気を付けて見ていただく。魚をさばく際にはなるべく早く内臓を除去していただく、ということが対策になると考えております」